子育てのヒント
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友だちとの関わり・噛んだり・たたいたり
噛む・たたくは言葉にならない意思表示
2~3歳になるとお友達への興味がわいてきます。
遊びの中でいろいろなトラブルが発生することも多くなり、親はどのように対処してよいのかと、頭を抱えてしまうこともしばしばです。
◆噛んだりたたいたりするのはなぜ?
まだこの頃は自己中心的で、エネルギーを持て余しています。
気に入らないことがあったり、自分の思うようにならなかったりすると、その意思表示のために、お友だちを噛んだりたたいたりしてしまいます。
これも子どもの「表現方法」のひとつなんですね。言葉で意思を伝えられないときに噛む・たたくお友だちと一緒に遊びたい、だけど、思っていることを言葉にできない、というのが2~3歳の頃です。
少ない語彙の中で思っていることを相手に伝えるのは、幼児にとってなかなか難しいことなんですね。
「貸してほしい」「順番に使おう」などいろいろな案を、言葉にすることができません。
特に男の子は言葉を発するのが遅い傾向があり、気持ちの表現としてつい手が出てしまいがちです。
また、2~3歳の頃は、物に対する所有の意識(自分のものはどれ)がはっきりしてきます。「○○ちゃんが持っている電車で僕も遊びたい。でも○○ちゃんは僕に貸してくれない。絶対欲しい!どうしたら電車を手に入れることができるのだろう?」噛みついて、一度成功を経験してしまうと、手っ取り早いからと何度も繰り返してしまうので、早めに対処しましょう。
と考えた結果、噛みついてしまう。
【対処法】◆おもちゃの取り合いがはじまったら- 大人は子どもたちの近くに居て見守る
- すぐに仲裁に入ったり止めたりしない
◆噛む気配を感じたら、あるいは噛んでしまったら- すぐ止める(怪我をしないように、させないように注意)
- 感情的にすぐ叱らない
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子どもの手を持って、言葉で子どもの気持ちを代弁する
「Aちゃんは電車が欲しかったんだね。わかった。」
「Bちゃんは貸したくなかったんだね。わかった。」
と子どもの気持ちに共感する -
子どもにどうしたら良いのか教える
Aちゃんには「そういう時は『貸して』って言おうね。
お母さんと一緒に言ってみようね。『か・し・て!』」
と言い方の練習をする
Bちゃんには「少しだけ貸してあげようね(貸してくれるかな?)」
と聞いてみて妥協点を相談する
諦めずにこのようなやり取りを、今根気強く何回も繰り返しましょう。
繰り返していくうちに、言葉でのやりとりを覚えていき、物の取り合いでたたいたり、噛むことがなくなっていきます。「甘えたい」気持ちで噛む・たたく友だち同士、兄弟、親と子どもが、じゃれあって遊んでいるときに、噛んだりたたいたりすることもあります。
これは単にもっとかまってほしい、遊んでほしい、相手が好き、というアピールです。
【対処法】問題はないので、時間がある限りたくさんスキンシップをとって遊びましょう。
「でも乱暴なことはやめようね。」「優しくね。」と伝え、繰り返し教えましょう。ケンカのときの攻撃の気持ちで噛む・たたくお友だちや兄弟でケンカをしているとき、に噛んだりたたいたりするのは、感情が高ぶってしまい、言葉ではうまく伝えられないための行動です。
【対処法】子ども同士のケンカの体験を通して、兄弟や友だちとのかかわり方を学んでいくので、怪我のない範囲で見守ります。
◆ケンカが激しくなりエスカレートしてきたら- 「やめなさい!」と大声で叱るのではなく「優しくね」と繰り返し話して言い聞かせる
◆もし相手を噛んだりたたいたりしまったら-
特に噛むことは「癖」になるのでやめさせる
(一度噛んで、それが成功してしまうと、何度も繰り返すようになる) -
噛んでしまったとき、感情的に叱るのではなく静かに伝える
「噛まれると痛いよね。痛いのは可哀そう」
と相手の立場になって思いやる言い方で伝える -
その日のうちに、子どもと親の気持ちが落ち着いたら、じっくり考える時間を設ける
静かに、穏やかに、目を見て、手を握りながら伝える
「噛んだりたたいたりしてはいけないよね。痛いしケガをしてしまうかもしれないね。」
気持ちが高ぶっている時は「聞く耳を持たない」ものです。
でも記憶が新しいその日のうちに、落ち着いて「いけないこと」を伝えます。
これも諦めないで何度も繰り返し話しましょう。《こんなときどうする? Q&A》
友だちを噛んだり、たたいたりします。(2歳0ヶ月)自分の気持ちをどう言葉で表現すればよいのかわからないだけで、子ども自身も戸惑っているはずです。噛んだりたたいたりしてしまったことはいけないこと、相手が痛い思いをしていることを、静かに話しましょう。友だちによく噛まれたり、たたかれたりします。(2歳5ヶ月)子ども同士の中から学ぶことが多いので、見守ることも大切です。でも、いつもいつもやられる場合は、親が「痛いからやめてね」と優しく相手の子に伝え、子どもの気持ちを代弁する必要があります。
このとき、相手の子の親にもメッセージとして聞こえるように言いましょう。
遠慮をして自分の子ばかりに我慢をさせるのはよくありません。
「やめてね」と言える子になるためには、普段から気持ちを表現できるようにすることが大切です。
「ごはんがおいしいね。」「お花がきれいね。」「○○はかわいいね。」と話したり、どう思う?と問いかけて、子ども自身が気持ちを言葉に出すことを練習していきましょう。
どんちゃか幼児教室では、子どもが手をあげそうになったら、子どもの間に先生(大人)が入ります。
そして先生が「いたい・いたい」と少しおおげさに痛がります。
そしてたたかれたり、噛まれたら痛くて悲しいことを伝えます。
また、絵本やぬいぐるみを使い、たたかれた子に置き換えて理解させます。
「噛まれたり、たたかれたクマちゃん(ぬいぐるみ)は泣いているよ。どう思う?」と優しく問いかけましょう。
「かわいそう」「いけないこと」とわかってくれるので、繰り返し教えましょう。